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川崎の事故について [交通]

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本当はアブレーションの結果やら,マスゾエのことやらを書こうと考えていたのだが,こちらの話題を。

 6月14日の朝,神奈川県川崎市の交差点で,右折してきた乗用車と直進してきた乗用車が衝突し、このうち直進してきた車がはずみで信号待ちをしてい通学途中の中学生の列に突っ込んだ。
 
 この事故で、女子中学生5人と、右折しようとした車の男性運転手(55)が軽傷を負った。
 
 警察は、直進してきた車を運転していた西本聖都(まさと)容疑者(33)を、過失運転致傷の現行犯で逮捕した。
 
 ニュースの映像を見ると、黒いRV車と,ニットービスコムという警備会社の白色の営業車が衝突したようだ。
 
 車同士が衝突した事故の直接の原因は,確かに信号を無視して直進してきた黒い車にあるのだろうが,事故を回避しようともせず,結構なスピードでどこも見ずに右折してきて,黒い車の進路(軌道)を変え,歩行者に突っ込ませた原因はニットービスコムの営業車にあるだろう。
 
 以前この辺りに住んでいたので,この交差点はよく知っている。尻手黒川線と呼ばれている幹線道路と,東急田園都市線鷺沼駅へと向かうメインの道路との交差点である。すぐ近くには東名川崎インターがあり交通量も多い。
 
 黒い車はこの尻手黒川線を東(宮前平方面)から直進して来て,ニットービスコムの営業車は西(東名川崎インター側)から来て鷺沼駅の方へ右折しようとしていたようである。
 
 交差点にはガソリンスタンドがありその防犯カメラの映像が各テレビ局のニュースで流されているが,防犯カメラには東西方向の歩行者信号が写っており,点滅から赤に変わるのが認識できる。
 
 その後,東からバイクが2台直進し,その後に続いて黒い車が交差点に侵入しようとするが,右折車を認識してブレーキを掛けながら,ハンドルを少し左(右折車にとっての進行方向)に切っている。
 
 右にハンドルを切っていれば,事故は避けられたかもしれないし,少なくとも歩行者の列に突っ込むこともなかったと思う。
 
 なぜかちょうどその時,西行の右折車線にパトカーが右折待ちをしていたようで,事故現場への到着は10秒程度であった。
 
 で,白い車はというと,バイク2台が通過後,結構な速さで交差点に侵入し,黒い車を弾き飛ばしている(黒い車に弾き飛ばされている)。スピンするように180°回転し西向きに止まってようだ。
 
 この事故で過失運転致傷で逮捕されたのは黒い車の運転手の方である。直接歩行者をはねたので仕方ないとは思うが,白い営業車に全く罪がないとは言えないだろう。
 
 映像を見ると際どいタイミングで偶然にも歩行者とは接触せずに済んでいるように見える。こんな警察の対応には不信感を感じる。
 

 
 実は,よく似た事故が2009年の6月1日に起きている。横浜市都筑区で信号待ちをしていた看護師3人が,交通事故に巻き込まれ死亡するという痛ましい事故であった。
 
 この事故も直進車が,右折車に弾き飛ばされ,直進車から見た左前方の歩道に乗り上げ,看護師3人をはね飛ばしている。そのうち一人は遠くまではね飛ばされており,発見まで1時間経過したという悲惨な事故である。
 
 直進車の運転手は大学1年生の少年で,右折車の運転手は近所に住む41才男性である。
 
 もちろん,直進車には信号無視,速度超過,その他諸々ありとても許されるものではないが,ひとつ重要な少年の証言がある。「交差点の手前では信号は黄色で、交差点に入ったら赤だった」と供述しているのである。
  
 当時もこれはどういうことかと考えてみたのだが,少年は,信号で停車中の先行車を避けて車線変更し,黄色信号に突っ込んでいる。
 
 この黄色が直進信号の黄色であれば,先行車は青信号から停車していたことになる。しかしそうではない。事故を起こした右折車の前に1台安全に右折している車があるのだ。なので直進はすでに赤で,右折信号になっていたことになる。
 
 では少年がいう黄色信号とは何か?右折信号の後の黄色信号ということになる。これらのことを考えると,右折車の41才男性も信号無視をしていたわけだ。
 
 無視とは言わないまでも,黄色信号を無理に侵入し,交差点中ほど(事故直前)では赤信号であったと考えられる。
 
 当然,交差点を通過することのみを考えており,対向車線のことなど見ていなかったのだろう。つまり,クズ2人が信号無視で衝突し,看護師3人の尊い命をあっさりと奪ったことになる。
 
 しかし,だがしかし,神奈川県警都筑署は少年のみを逮捕し,自動車運転過失致死傷容疑で送検した。
 
 しかも横浜地裁は危険運転致死傷罪の適用を見送っている。遺族の感情としては,少年を危険運転致死傷,41才男を自動車運転過失致死が妥当ではないかと考える。
  
 こんな状況を考えてほしい。コンビニの駐車場に駐車した直後(運転席にいる)に駐車場に入ってきた車に押し出され,タバコを吸っていたおじさんを柱との間に挟んで死亡させてしまったとする。責任の大部分はぶつかって来た車にあるだろう。
 
 また,はみ出してきた対向車を避けるためにハンドルを切った拍子に事故を起こした場合を考えてほしい。この場合も責任の大部分は対抗車にあるだろう。だがはみ出してきた対向車を特定できないのであれば,単独事故の場合は泣き寝入り,損害があったり,被害者がいる場合でも警察はわかってくれないだろう。
 
 まったく最近の警察のクズ対応,怠慢にはうんざりする。特に交通。事故原因を詳しく捜査する気など全く無い。そもそも事故を減らそうなどという気は殆ど無い。仕事が減って,人員減らされたら大変だからだ。
 
 なんたって先の交通局長の馬鹿発言は有名な話しだ。「スピードを楽しみたい方は車道を走ってください。」
 
 最近暴走車が歩行者に突っ込む事故をよく耳にするようになった。原因は様々だろうが,免許制度の見直しも含めた抜本的な改善をする時期が来ているのだと思う。
 
 運転免許の更新に行くと,こんな奴らと一緒にしてほしくない気持ちにはならないだろうか?だいたい読み書きも満足にできない奴らに免許やっちゃだめだろ。高卒認定試験程度の学力検査が必要とも考える。
 
 今のまま技術が進んで,自動運転が実現可能となった場合,自動運転車に関する法整備とともに,運転免許制度に関する法律も整備する必要があるだろう。だれでも運転できる車となれば当然厳しくする方向で検討願いたい。
 
 ところで最近信号をきちんと守らない馬鹿ドライバーが多いとは思わないだろうか?2輪車で走行中,後続車がいる場合は,黄色で停車するのも命がけである。この件については,またの機会に。

 

※2009年の事故について
 (北部病院 事故で検索すると多数サイトが見つかります)

 横浜市都筑区茅ケ崎中央の市道交差点で一日夜、乗用車二台の衝突事故に巻き込まれ死亡した女性三人は、神奈川県警都筑署の調べで二日、いずれも昭和大横浜市北部病院に勤める看護師で、東京都品川区中延二、岩山典子さん(49)、横浜市都筑区中川中央一、生駒ひろみさん(31)、同区中川一、加藤智子さん(43)と確認された。

 三人をはねたとして、自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕された川崎市宮前区の大学一年の少年(18)が、都筑署の調べに「信号をよく見ていなかった」と供述していることも判明。同署は少年が信号を無視して交差点に進入し、対向車線を右折してきた乗用車と衝突、スピンして歩道に乗り上げ、三人を次々にはねたとみている。



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